福岡市の家賃はこの5年でどう変わった?家賃相場5年間の変化 ー 2026年最新版

あなたが5年前に契約した家賃、今も「相場どおり」だと思っていませんか。

福岡市の賃貸市場は、この5年間で静かに、しかし確実に変わっています。

数字の背景にある「なぜ」を読み解けば、次の住まい探しの判断軸が変わります。

この記事でわかること

  • 福岡市の家賃がこの5年でどう推移したか
  • エリア別・間取り別の賃料変化の傾向
  • 家賃上昇の背景にある3つの構造的要因
  • 今後の賃貸市場をどう読むべきか

福岡市の平均家賃はどう変わったか?

「福岡は家賃が安い」——そのイメージは、まだ正しいのか。

日経不動産マーケット情報(2026年Q1)によると、福岡市は全面積帯で募集賃料が過去最高値を更新しました。5年間の変化を数字で見ると、その上昇幅は決して小さくありません。

天神エリア 1Rの賃料推移(実績)

時点平均賃料
2020年4月65,000円
2025年1月76,000円
上昇幅+11,000円(+14.3%)

さらに2026年Q1時点での前年比上昇率は以下の通りです。

福岡市 面積帯別上昇率(2026年Q1)

面積帯前年比上昇率
25m²(1R)+8.3%
40m²(1K〜1DK)+9.7%
55m²(1LDK〜2K)+10.2%

注目すべきは、単身向き(25m²)の上昇率を主要3都市で比べると、福岡市が東京をも上回っている点です。

主要3都市 単身向き(25m²)前年比上昇率比較(2026年Q1)

都市前年比上昇率
大阪市+5.0%
東京都区部+8.1%
福岡市+8.3%

※出典:日経不動産マーケット情報「全国主要都市住宅賃料調査」2026年Q1・スタイルアクト協力

「大都市並みの賃料上昇」が、福岡市で現実になっています。

エリア別に見る5年間の変化

📍中央区・博多区——値上がり幅が最も大きいエリア

天神・博多駅周辺は、再開発の進行とビジネス需要の回復により賃料の下値が切り上がっています。

コロナ禍で一時的に空室率が上がった2020〜2021年を底に、2022年以降はインバウンド回復・企業の福岡進出加速が重なり、単身向け・SOHO需要が急増しました。

特に博多区では、ハウスメイトパートナーズの法人社宅データによると1LDK〜2DKの平均賃料が2023年の76,500円から2025年には93,400円へ、+22.1%上昇。東京・大阪と並ぶ「重点上昇エリア」として個別対応が必要なレベルに達しています。

📍七隈線延伸エリア——2023年3月の開業が変えた相場

2023年3月27日の七隈線 天神南〜博多間の延伸開業は、沿線エリアの賃料に明確な変化をもたらしました。

従来は「博多駅まで乗り換えが必要」だった七隈線沿線(薬院・六本松・桜坂・茶山など)が博多駅へ直通となり、沿線エリアの利便性向上が賃料上昇に影響しているとみられます。

📍早良区・城南区——コスパ優位がじわり崩れる

天神へのアクセスが良好でありながら比較的安価だった早良区・城南区も、需要の流入により底値が上昇しています。

「穴場」と呼ばれていたエリアほど、値上がりの変化率が大きい傾向があります。

📍香椎・千早周辺(東区)・姪浜・今宿周辺(西区)——まだ安定しているが油断は禁物

地下鉄・JR沿線の賃貸物件が揃う香椎・千早周辺(東区)や、天神へのアクセスも確保できる姪浜・今宿周辺(西区)は現時点では賃料が比較的安定していますが、開発・交通整備の動向次第で変化の余地があります。

2026年現在の福岡市7区・間取り別マンション賃料

駅徒歩10分以内のマンションに絞った、2026年6月時点の最新相場です。

👫単身・カップル向け(1R〜1LDK)

1R1K・1DK1LDK・2K
中央区6.53万6.33万13.09万
博多区6.64万6.30万9.82万
早良区5.59万4.99万9.06万
東区6.07万4.36万7.52万
南区3.93万5.26万8.15万
西区4.83万4.96万7.06万
城南区3.99万4.05万6.67万

👨‍👨‍👧‍👦ファミリー向け(2LDK〜3LDK以上)

2LDK・3K3LDK・4K
中央区20.75万20.74万
博多区15.71万14.67万
早良区18.31万19.67万
東区13.28万15.02万
南区10.90万11.61万
西区10.81万13.31万
城南区8.15万12.04万

※出典:全国統計データ「賃料相場:福岡県」マンション・駅徒歩10分以内(2026年6月23日更新)

  • 1K単身向き:中央区(6.33万)と城南区(4.05万)の差は月2.28万円(年27万円)
  • 1LDK:中央区(13.09万)は城南区(6.67万)の約2倍
  • 早良区の2LDKは18.31万と博多区(15.71万)を上回る——ファミリー需要の強さを示す

間取り別の家賃変化はどう違うか?

間取り上昇傾向備考
1R・1K+8〜10%(2026年Q1)単身向けが上昇の主役にシフト中
1LDK・2K+10%超(2026年Q1)在宅ワーク需要が継続して押し上げ
2LDK・3K+12.8%(前年比)全国1位の上昇率
3LDK以上絶対数が少なく物件差が大きい

注目すべきトレンドの変化として、これまではファミリー向き(広い物件)が主に上昇していましたが、2026年Q1から単身向き(1R・1K)への上昇シフトが確認されています。

家賃が上がり続ける3つの構造的な理由

1. 建設コストの高騰——新築の供給コストが上がった

ウッドショック(木材価格の急騰)・鉄鋼・人件費の上昇により、新築物件の建設コストは2020年比で大幅に増加しています。

オーナーは利回りを確保するために新築賃料を引き上げざるを得ない構造になっており、これが市場全体の賃料底上げにつながっています。

2. 人口増加——福岡市は「増え続けている政令市」

福岡市の人口は2025年時点で約168万人超(推計)。2022年度は全国市区トップ、2023年度は全国市区2位の人口増加数を記録しており、市内すべての区で転入超過が継続しています。

需要が継続的に生まれる都市では、賃料の下落圧力が働きにくい。この構造は短期間では変わりません。

3. 再開発と企業集積——天神ビッグバンが波及している

「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」などの大型再開発により、新たなオフィスと雇用が天神・博多に集積しています。

博多コネクティッドの経済活動波及効果は年間約5,000億円、雇用者数は1.6倍になると予測されており、職住近接の需要増が特に中心部の賃料を押し上げています。

よくある質問 Q&A

Q. 福岡市の家賃は今後も上がり続けますか?

A. 短期的には上昇圧力が続く見込みです。建設コスト高止まり・人口増加・再開発の継続が重なっており、少なくとも2026〜2027年にかけて大きな下落は考えにくい状況です。ただし、エリアや築年数によって動きは大きく異なります。

Q. 家賃の上がりにくいエリアはありますか?

A. 現時点では城南区・西区・南区が比較的安定しています。ただし「安いからコスパが良い」とは限らず、通勤コスト・生活利便性を含めたトータルで判断することが重要です。

Q. 家賃が上がる前に契約を更新すべきですか?

A. 更新時に賃料改定の申し出がなければ、基本的に現状維持です。ただし築浅・好立地の物件は、次の入居者に向けて家賃を上げるケースも増えています。現在の物件の満足度と周辺相場を比較したうえで判断しましょう。

まとめ

「安くて住みやすい福岡」というイメージは、少しずつ更新が必要な時代に入っています。だからこそ、5年前の古いデータではなく、今のリアルな市場相場を知ることが、納得のいく住まい選びの第一歩になります。

これからの福岡での暮らしをより豊かで快適なものにするために、最新のトレンドやエリアごとの特徴を味方につけて、あなたにぴったりの素敵なお部屋を見つけてくださいね。


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